歪み真珠

美的感覚とは嫌悪の集積である。

2020年雑感

 

ようやっとキンとした寒さになりましたね。これでこそ「冬が来た」

師走なので今年のふりかえりをしたくて書いている。今年はプライベートでアクティブに行動した年だった。特に下半期、何事も追い込まれるまでやらないわたくしにしてはよく頑張った。

 

まずはブログ。ブログを始めたなんて知ったら、一年前の私はひっくり返っただろう。

UNIQLO無印ZARAニトリIKEAスタバ。薄っぺらい白さのお皿とカトラリーで呑めるお店。年収と身長で足切りして及第点を与えた男性と遊ぶ。なんだって“そこそこ”は手に入る。そんな時代に「私はあれとあれが大嫌い。これが好き、これが着たい、これを食べたい、この人とセックスがしたい」というのを明確に意識することはわたしの精神衛生上とても良い。そうじゃないと、うす甘いだけの、毒にも薬にもならないものになってしまいそうで不気味だ。なんだハッシュタグ無印男子って。一生コスパなんてものを追い求めて、ユニクロトロールやらをやってりゃよろしい。

オッホン、気づくと何かの悪口を書いてしまう。いえね、インスタの🔍欄にそういったものが流れてきたのよ。まだまだ鍛錬が足りないわと思いながら、興味なしを押しておいた。

 

今年の頑張り。信頼できそうな婦人科を見つけた。はじめた筋トレはサボりがちではあるが、なんとか継続できている。ブルガリアンスクワットの効かせ方がわかってきた。一度たりともまともにできなかった腕立て伏せだって、3回はできるようになった。キャッシュレス生活をちょっとずつはじめた。来年はFP3級の勉強をしようかと思っている。証券口座を開き、積み立てNISAをはじめた。保険の見直しもやった。格安SIMにも乗り換えた。今はうんうん唸りながら恋人と「価値観マップ」をそれぞれ作っている。これがなかなか難しい。年内に完成させる予定であったが、来年になりそうだ。デートの度に完成させようねと約束するも、意志薄弱ゆえにアルコール欲と肉欲に溺れ、立ち消えになっている。

仕事では『舐めんなよ』をモットーにやってきた。年度当初は移動してきたヤな人のおかげで、彼にめそめそ泣きついたり、母親に怒りをぶちまけたりしていた。はじめは何もできなかったが、こういうものは慣れらしい。毅然と殴り返せるようになってきた。そもそも好かれるために仕事をしているわけじゃなかった。綺麗に勝つ方法を学ぶべく、遥洋子の「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」を読んだ。好かれるために頑張る必要はないが、仕事をする上で職場内に味方はいた方がいい。味方をつくろうと躍起にならなくとも、考えて発言し、わからなければ相談し、間違いがあれば訂正し、親切にされたら感謝し、を“ふつう”にやっていれば、人はちゃあんと味方でいてくれるものだ。コロナのおかげで大変な一年であったが、私の仕事を評価し、味方になってくれる人がいることを実感できてよかった。今後も誰かに阿ることなく“ふつう”にやっていきたい。

 

大学を卒業するころ「光陰矢の如し」をひしひしと感じ、ちょっと恐ろしく思っていた。このままの速さで人生が進めば、気づけば墓場の中だった!なんてことになりかねない、と。ところが、卒業するやいなや突然、時の歩みがゆっくりになった。就職したことが理由だろうか。彼とお付き合いを始めたのも同じころだ。就職か恋か。どちらが理由かはわからないけれど、1日、1ヶ月、1年、とても長い。

昨年、職場の先輩に「あっという間の1年だったでしょ」と聞かれ、「いいえ、とても長かったです」と答えた。その長い1年であったことが、私はとても嬉しかった。今年も無事に長かった1年を終えれそうである。